Old Timer誌への投稿④

《168号投稿予定原稿》

《4JエンジンとJH4エンジン搭載のCJ3B-J3の諸元表の比較》
前回3回目は、三菱ジープ黎明期のCJ3B-J3に搭載されたエンジン(4Jエンジンor JH4エンジン)別の外観比較を行いました。CJ3B-J3には、米国ウイルス社製の4Jエンジン70HP搭載車と日本製JH4エンジン70HPが搭載されたものが存在していました。私の分析では、黎明期にあたる1953年当時は、軍用車であるCJ3B-J4という車両がメインに生産され、前回説明した前向きリアシートと4Jエンジンが搭載されたCJ3B-J3※は翌年の1954年に生産が終了し、1955年以降は絵画風で有名なカタログに掲載されているように、後席対面シートとJH4エンジンの組み合わせの仕様で生産されたと考えられます。また、もしかすると1955年頃まではCJ3B-J3そのものの台数がうんと少なかったのかも知れません。
※1953年から1954年にかけて生産されたCJ3B-J3 はWILLYSマーキング、スペアタイヤの助手席側リア右への装着、そして案外見落とされがちですが、リアシートが前向きとなっていました。この4Jエンジンを搭載した前向きリアシート仕様のCJ3B-J3の総生産台数は僅か120台程度であったようです。しかも外国自動車として専用の型式認定を受けていたようです。可能性としては、米軍関係者向けであったのかも知れません。


今回は、三菱ジープ黎明期に米国ウイルス社製のコンポーネントをもとに生産されたCJ3B-J3、そして順次国産化を進めJH4エンジン等日本製コンポーネントを主に生産されたCJ3B-J3の諸元を比較してみたいと思います。まず、主要コンポーネントの供給メーカーを比べてみます。今では聞きなれた日本企業の名前があがっています。興味深い内容です。

4Jエンジン車           JH4エンジン車

① 原動機:4J型ウイリスモータース(米国)  JH4型 新三菱重工京都製作所
② 点火コイル:CR6009オートライト(米国)  J-649712 三菱電機
③ 配電器:IAD4008Aオートライト(米国)  J-808365 三菱電機
④ 点火プラグ:J-8 チャンピオン(米国)   B42 日本特殊陶業
⑤ 気化器:YE983S カーターキャブ(米国)  YF(J-806305) 愛三工業
⑥ 空気清浄器:オイルバス ドナルドソン(米国) オイルバス 東京濾過器
⑦ 燃料ポンプ:5594032 AC(米国)     AJ-809338 愛三工業
⑧ 充電発電機:GDJ-4808S オートライト(米国)  JM-60089 三菱電機
⑨ 始動電動機:MCH6007 オートライト(米国)   J-808399 三菱電機

次にエンジン諸元の比較結果は以下のようになります。
《4Jエンジン70HP、JH4 70HP共通の20項目》

① 種類    ガソリン機関  ⑪最高平均有効圧力 8.6kg/cm2/2000rpm
② 冷却方式  水冷式     ⑫ピストン形式  楕円型Tスロット入
③ シリンダー数・配列 4直列 ⑬吸気弁開時期      9°(上死点後)
④ サイクル      4   ⑭吸気弁閉時期     50°(下死点後)
⑤ 燃焼室型式     F頭式 ⑮排気弁開時期     47°(下死点前)
⑥ シリンダーヘッド型式 分離式 ⑯排気弁閉時期     12°(上死点前)
⑦ 内径x行程㎜ 79.4x111.1   ⑰弁隙間 吸 0.46mm
⑧ 総排気量cc 2199      ⑱弁隙間 排 0.41mm
⑨ 最高爆発圧力 4.7kg/cm2/2000rpm ⑲最大トルク 15.0kgm/2000rpm
⑩ 圧縮比 6.9:1     ⑳最大出力 70HP/4000rpm

《4Jエンジン70HP、JH4 70HPの相違3項目》こちらはあまり多くはありません。
4Jエンジン車      JH4エンジン車
① 点火時期 5°/o rpm 5°/600 rpm
② 燃料タンク 45.5L 48.0L
③ ピストン材質 ローエキス    SAE332     

2019年04月10日